私は、道尾秀介をホラーミステリーの巨匠だと思っている。
そんな彼のおすすめの小説を紹介しよう。
シャドウ
人は、死んだらどうなるの?――いなくなって、それだけなの――。その会話から三年後、凰介の母は病死した。父と二人だけの生活が始まって数日後、幼馴染みの母親が自殺したのを皮切りに、次々と不幸が……。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは? いま最も注目される俊英が放つ、巧緻に描かれた傑作! 本格ミステリ大賞受賞作。
東京創元社HPより引用
先が気になりすぎて、一気に読み上げてしまった名作ミステリー。
幼馴染の母親の死は本当に自殺だったのか?この疑問から物語は動き出すのだが、とにかく謎が多すぎる。
幼馴染は公園で大人の男性に性的な悪戯をされそうになった過去をもつ。
その話をした際に、悪戯をしたのは○○?と聞く。幼馴染はYESともNOとも言えぬ絶妙な間を取る。
そこで読者側の妄想、想像が最大限に膨れ上がる。
そして、ページを捲る手が止まらなくなり最後には驚愕させられる。
誰が正常で誰が異常なのか。読んでいるうちにわからなくなった時には道尾秀介ワールドの虜になっているだろう。
カラスの親指
人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。道尾秀介の真骨頂がここに! 最初の直木賞ノミネート作品、第62回日本推理作家協会賞受賞作品。
講談社HPより引用
詐欺師。ということは作品を通して読者を欺こうとしているのは分かり切っている。
しかし、鮮やかに全編を通して欺かれる事だろう。
ミステリー小説の醍醐味は騙されることにあると思っている。
詐欺自体は実世界では最低な行為だ。しかし、小説となると詐欺は最高のエッセンスとなる。
3度の逆転劇。必読のミステリー小説だ。
向日葵の咲かない夏
夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。
新潮社HPより引用
想像力を最大限までに必要とするホラーミステリー。
読了後、1時間は時間を確保しておいた方が良い。
頭の中の❓を自分なりの見解で整理しなければいけないからだ。
どこからどこまでが現実なのか。
この一文に集約されることは間違い無いだろう。
最後のページの母親の言葉遣いは、今思い出してもゾッとする。
まとめ
道尾秀介小説の魅力は読者に想像させる余白を持たせるところだと思っている。
この魅力のせいで仕事や子供をほったらかしにしてまで小説を読んでしまう。
最高な小説家だ。


コメント