『そして、バトンは渡された』感想、レビュー、あらすじ

当記事は、瀬尾まいこ著『そして、バトンは渡された』の書評です。

高校二年生の森宮優子には五人の父と母がいる。これだけを聞くと複雑な環境で育って大変そう。そう思ってしまいそうですね。

しかし、森宮優子は全く悩んでなどいないし不幸と思ってもいないのだった。5人の親全てに愛されて育った彼女。そこには血のつながらない父との紛れもない愛がありました。

この本が誰かの心に残ります様に。

目次 

『そして、バトンは渡された』とは

2020年文藝春秋より出版された、瀬尾まいこ著の映画化もされた小説。

高校二年生の森宮優子。
生まれた時は水戸優子だった。その後、田中優子となり、泉ヶ原優子を経て、現在は森宮を名乗っている。
名付けた人物は近くにいないから、どういう思いでつけられた名前かはわからない。
継父継母がころころ変わるが、血の繋がっていない人ばかり。
「バトン」のようにして様々な両親の元を渡り歩いた優子だが、親との関係に悩むこともグレることもなく、どこでも幸せだった。

文藝春秋HPより引用

『そして、バトンは渡された』感想、レビュー

POINT1 食事の大事さを感じれる

小説を一貫して大事な場面では必ず食事のシーンが描かれています。まず、とても美味しそうに描かれています。これは完全な持論ですが、小説で食事のシーンを美味しそうに描ける人の小説は面白いと思っています。

娘の優子が元気が無さそうだと感じた3番目の父『森宮』は毎日アレンジ餃子で娘を元気付けようとします。

優子が嬉しいことがあった時、森宮とラーメン屋にラーメンを食べに行くことになりますが、さっさと食べないと麺が伸びてしまうことに気づき『ラーメンはしゃべりたい相手とは食べちゃダメだ』という1文がありました。娘と食べていてこんな事を言われることはないだろうが、言われたら私は嬉しくてたまらないだろう。と妄想できるのも小説のいいところですね。

POINT2 自分にとって子供とは何か

これは子供がいる方限定ですが、考え直すいい機会になると思います。

私には4歳と1歳の子供がいるが、自分よりも大事だと言い切れます。子供が笑えば自分のことのように楽しいです。いつまでもこんな思いを持って過ごしていきたい。そんな当たり前のことだが大事なことをこの小説を読むことで改めて考えられました。小説はただの娯楽ではなく、自分と向き合える大切なものですね。

POINT3 涙必須かと思いきや泣かなかった

これは間違いなく泣くだろうなと思って読んでいたが、簡単に泣く私が最後まで泣きませんでした。森宮さんという継父の掴みどころのない?というか変わっている性格のせいだと思います。しかし、この森宮は娘を大事にしているということを全くオブラートに包まず、ストレートに伝えます。継父だからこそ伝えられたのでは?と思ってしまう位ストレートです。私自身も真っ直ぐに思いを家族に伝えていこうと思えるシーンが多くありました。

『そして、バトンは渡された』著者について

1974(昭和49)年、大阪府生れ。大谷女子大学国文科卒。2001(平成13)年、「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、翌年単行本『卵の緒』で作家デビュー。2005年『幸福な食卓』で吉川英治文学新人賞を、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞を受賞する。他の作品に『図書館の神様』『優しい音楽』『温室デイズ』『僕の明日を照らして』『おしまいのデート』『僕らのごはんは明日で待ってる』『あと少し、もう少し』『春、戻る』『君が夏を走らせる』など多数。

文藝春秋HPより引用

『そして、バトンは渡された』感想、まとめ

感動必須!とは私は思いませんでした。最後まで凄く『幸せ』な気持ちで読むことができました。皆さんにもこの幸せになれる小説を読んで頂きたいです。

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